通信制高校の都道府県一覧|公立の学校名・学費・出願時期・探し方

机の上のノート

  • 住んでいる県に、公立の通信制高校はあるの?どこにあるの?
  • 通信制高校を調べると私立のキャンパスばかり出てきて、どれが公立か分からない
  • 公立の通信制は、1つの県にいくつあるの?
  • 出願はいつ?今から探して間に合う?
  • 隣の県の公立通信制のほうが近い。入れる?
  • 一覧サイトの学校名は今も同じ?来年も募集している?
  • 春だけでなく、秋から入れる学校もある?

上記のような悩みに答えます。

文部科学省の調査では、小中学校の不登校は35万4千人(令和6年度)でした。進路の候補として通信制高校を調べ始めると、検索の上位には都道府県を選ぶと学校が並ぶ一覧サイトが出てきます。ただ、そこに並ぶのは全国から生徒を受け入れる私立の通信制のキャンパスが中心で、その県の公立の学校がどれなのか、いつ出願するのかまでは分かりにくいのが実情です。そこで、公立の通信制がどういう学校かを押さえたうえで、都道府県ごとの学校名、出願の時期、一覧に載っていない県や来年度の情報の探し方まで、各都道府県の教育委員会が出している入試の要項と文部科学省の資料で確かめながら整理しました。

先に答え

公立の通信制高校は都道府県(一部は市)が置く学校で、1つの都道府県に1校から数校です。学校名と出願の時期は、その都道府県の教育委員会が出す「公立高等学校入学者選抜の実施要項」の通信制の課程の節に載ります。出願の時期は、令和9年度入試で見ても令和8年12月から令和9年4月まで都道府県で違い、秋(10月)入学の募集をする県もあるので、住んでいる都道府県の要項で確かめてください。

授業料と、授業料のほかにかかるお金を並べて考えたい場合は、学費シミュレーターも使えます。

2026年11月時点の制度で確かめています

出典:文部科学省「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

目次

公立の通信制は都道府県ごとに数校だけ

公立の通信制高校は、都道府県(一部の学校は市)が設置する高校のうち、通信制の課程を置いている学校です。数は1つの都道府県に1校から数校で、石川県のように県のページで「1校だけ」と書いているところもあります。

数が少ない理由は、置き方にあります。学校教育法は、高校に全日制や定時制の課程のほか、通信制の課程を置くことができると定めています。下の一覧のとおり、公立の通信制の課程は、都道府県の中の数校にまとめて置かれていて、本校のほかにキャンパスやサテライト校で地域を広げる学校もあります。石川県の教育委員会は、県内で通信制課程を置いている公立高校は金沢泉丘高校だけだと書いています。

出典:石川県「通信制高等学校」

見分けるところ 公立の通信制 一覧サイトに多い学校
設置するのは 都道府県・市 学校法人など
学校名の表記 「◯◯県立」「◯◯市立」が付くことが多い 本校の所在地と別の県にキャンパスがあることも
学校名の調べ方 都道府県の教育委員会の入試の要項 学校のサイト・資料
出願の時期 都道府県の入試の日程に合わせて決まる 学校ごとに決める

一覧サイトで公立の学校を探すときに迷うのは、私立の学校のキャンパスが、本校のある県とは別の県にもあり、県ごとの一覧に混ざって並ぶからです。学校名に「県立」「府立」「市立」が付いているかどうかが、最初の見分け方になります。ただ、要項によっては「◯◯高校」とだけ書くこともあるので、最後は教育委員会の要項で確かめるのが確かです。

たとえば、宮城県の場合、県が出した令和9年度の公立高校入試の発表資料で、通信制課程の行は美田園高校の1行だけでした。一覧サイトで宮城県を選ぶと複数の学校が出てきても、県の公立はこの1校、ということになります。反対に、群馬県のように、令和9年度の要項で4校が通信制の実施校として並ぶ県もあり、同じ「公立の通信制」でも県によって選べる数が違います。

自分の県で探すときの軸は、学校の数ではなく、通える場所と出願の時期です。次の一覧で学校名を確かめたら、学校ごとの通う場所(本校かキャンパスか)と、その年度の要項の日程に進みます。

都道府県別・公立の通信制高校一覧

下の表は、各都道府県の教育委員会の入試の要項・募集人員の資料、学校の公式サイト、文部科学省のページで、通信制の課程を置く公立高校の学校名を確かめた都道府県だけを並べたものです。確かめた資料の年度も書きました。学校名は年度で変わることがあるので、出願の前には必ずその年度の要項で確かめてください。

都道府県 通信制の課程を置く公立高校 確かめた資料
北海道 北海道有朋高校 文部科学省のページ・学校のサイト
青森県 青森県立北斗高校・八戸中央高校・尾上総合高校 県の要項(令和8年度)
岩手県 杜陵高校(本校・奥州校)・宮古高校 県の要項(令和9年度)
宮城県 美田園高校 県の発表資料(令和9年度)
山形県 山形県立霞城学園高校・庄内総合高校 県の実施校一覧(令和8年度)
福島県 福島県立郡山萌世高校 県の要綱(令和9年度)
茨城県 茨城県立水戸南高校 県の募集定員(令和7年度)
栃木県 宇都宮高校・学悠館高校 県の実施細則(令和9年度)
群馬県 群馬県立前橋清陵高校・高崎高校・桐生高校・太田フレックス高校 県の要項(令和9年度)
埼玉県 埼玉県立大宮中央高校(学費と日程は埼玉県の公立通信制高校の記事) 学校のサイト
千葉県 千葉県立千葉大宮高校 県の要項(令和8年度)
東京都 都立一橋高校・新宿山吹高校・砂川高校 都の入学案内(令和8年度)
神奈川県 県立横浜修悠館高校・厚木清南高校 県の募集案内(令和8年度)
新潟県 新潟県立新潟翠江高校・高田南城高校 県の募集人数(令和9年度)
富山県 富山県立雄峰高校 県の募集定員(令和9年度)
石川県 金沢泉丘高校(七尾サテライト校あり) 県のページ
山梨県 山梨県立中央高校 県の要項(令和9年度)
長野県 長野西高校(望月サテライト校を含む)・松本筑摩高校 県の要綱(令和8年度)
岐阜県 華陽フロンティア高校・飛騨高山高校 県の出願者数(令和8年度)
静岡県 県立静岡中央高校(中央・東部・西部の3キャンパス) 県の要領(令和9年度)
愛知県 旭陵高校・刈谷東高校・佐屋高校・武豊高校・豊野高校・御津あおば高校(各校のサイトで確かめた範囲) 各校のサイト(県の一覧は未確認)
三重県 北星高校・松阪高校 県の要項(令和8年度)
滋賀県 滋賀県立大津清陵高校 県の要項(令和9年度)
京都府 京都府立朱雀高校・西舞鶴高校 府の要項(令和9年度)
大阪府 府立桃谷高校 府の募集人員(令和8年度)
兵庫県 県立青雲高校・網干高校 県の要綱(令和9年度)
奈良県 令和8年度の要項では奈良県立山辺高校が実施校 県の要項(令和8年度)
和歌山県 和歌山県立伊都中央高校・きのくに青雲高校・南紀高校・新宮高校 県の要項(令和9年度)
岡山県 岡山操山高校 県の募集定員(令和8年度)
広島県 東高校・広島市立広島みらい創生高校(フレキシブル課程) 県の一覧表(令和9年度)
福岡県 博多青松高校 県の要項(令和9年度)
熊本県 湧心館高校 県の生徒募集(令和8年度)
鹿児島県 開陽高校 県の要綱(令和8年度)
沖縄県 県立泊高校・宜野湾高校 県の要項(令和9年度)
上の表に無い都道府県 教育委員会の入学案内で確かめる 次の項の探し方で

出典:宮城県「令和9年度公立高等学校入学者選抜について」/文部科学省「マナビカエル」北海道有朋高等学校/大阪府「令和8年度 大阪府公立高等学校募集人員」/奈良県「令和8年度奈良県立高等学校入学者通信制課程選抜実施要項」/神奈川県「令和8年度 神奈川県公立高等学校入学者選抜 募集案内Ⅰ」/千葉県「令和8年度 通信制の課程の入学者選抜」/埼玉県立大宮中央高等学校「通信制の課程」

表の読み方で気をつけたいことが3つあります。1つ目は、北海道は文部科学省のページで「北海道で唯一の公立通信制高等学校」と紹介されている有朋高校で確かめたもので、道の募集人員の表ではまだ見ていないことです。2つ目は、愛知県は県の一覧の資料を開けず、学校ごとのサイトで1校ずつ確かめたことです。3つ目は、茨城県は令和7年度の資料で確かめたことです。この3つは、出願の前に最新の要項で学校名を見直してください。

たとえば、大阪府に住んでいる場合は、府の募集人員の表で、通信制の課程は府立桃谷高校(昼間部と日・夜間部)だけでした。表には堺市立や岸和田市立の学校も載っているので、市立の通信制も含めて府内の公立はこの1校、と読めます。一方、長野県の要綱は県立高校だけを扱っているので、市立の学校に通信制があるかどうかまでは、この資料では分かりません。

表の中に自分の県があれば、次は学校のサイトで説明会の日程を、無ければ次の項の手順で教育委員会の資料を開きます。どちらの場合も、学校名だけでなく「何年度の資料か」を一緒に控えておくと、あとで見直すときに迷いません。

一覧に無い県は入試の要項で探す

表に無い都道府県や、来年度の学校名を確かめたいときは、その都道府県の教育委員会が出す入試の要項を見ます。公立の通信制は都道府県の入試の仕組みの中で募集するので、要項に「通信制の課程」の節があり、そこに実施校と日程がまとめて載ります。

机の上のノート

要項は名前が都道府県で少しずつ違います。「公立高等学校入学者選抜実施要項」「入学者選抜要綱」「実施細則」「募集案内」などで、通信制だけを別の冊子にしている県もあります。検索するときは「◯◯県 通信制課程 入学者選抜」のように、都道府県名と「通信制課程」を一緒に入れると見つけやすくなります。

公立の通信制高校を自分で探す順番
  1. 1都道府県の教育委員会のページを開く高校入試・入学者選抜のページ
  2. 2その年度の実施要項を開く公立高等学校入学者選抜の要項
  3. 3「通信制の課程」の節を探す実施校・募集の人数・日程
  4. 4学校のサイトで説明会を見る学校案内の取り寄せ
要項のどこを見るか 分かること
「通信制の課程」「通信制課程選抜」の節 通信制の課程を置く学校(実施校)
募集人員・募集定員の表の「通信制」の欄 学校ごとの募集の人数と学科
出願の期間・検査の日 その年度の日程
出願資格・応募資格 住所や勤務先の条件
問い合わせ先 教育委員会の担当課と学校の電話番号

文部科学省も「通信制高等学校情報発信サイト」を置いていて、学校検索のページがあります。ただ、学校名を一覧で見る道具と、その年度の出願の日程を確かめる資料は別なので、日程は都道府県の要項で確かめるのが確かです。

出典:文部科学省「通信制高等学校情報発信サイト」

たとえば、県によっては要項のファイルが探しにくいこともあります。その場合は、教育委員会の高校教育の担当課に電話して「公立の通信制課程の入学者選抜の要項はどこにありますか」と聞くと、一番早く答えにたどり着けます。年度の切り替わりの時期は、新しい年度の要項がまだ出ていないこともあるので、前の年度の要項で学校名を見て、日程は新しい要項を待つ、という順番になります。

要項は一度開いておけば、学校名・日程・出願資格・問い合わせ先がまとめて手に入ります。一覧サイトの情報と食い違ったときは、要項のほうを正として考えます。

公立の通信制は住んでいる県から探す

公立の通信制高校は、その都道府県の入試の仕組みの中で募集する学校です。出願資格に住所や勤務先の条件を付けている例があり、隣の県の公立の学校のほうが近くても、出願できるかはその県の要項の出願資格で決まります。

学校教育法は、通信制の課程のうち、学校のある都道府県に住む人に加えて、全国のほかの都道府県に住む人もあわせて生徒にするものを「広域の通信制の課程」と呼んでいます。一覧サイトに多い、全国から生徒を受け入れる学校の多くは、この広域の通信制です。公立の通信制は、その都道府県の入試の日程と出願資格の中で募集するので、まず住んでいる都道府県の要項から見ていく順番になります。

出典:e-Gov法令検索「学校教育法」第五十四条

公立の通信制と広域の通信制は、受け入れる範囲が違う
その県の公立の通信制

  • 出願資格に住所や勤務先の条件を付けることがある
広域の通信制の課程

  • ほかの都道府県に住む人もあわせて生徒にする

具体的な条件の例として、令和8年度の入学案内では、都立の通信制の応募資格は、都内に住所か勤務先があること(入学日までに確実な人を含む)と、学校が行う面接指導(スクーリング)に出席できることです。福岡県の要項は、博多青松高校の通信制課程の通学区域を「福岡県全域」としています。

出典:東京都教育委員会「令和8年度 東京都立高等学校 定時制課程・通信制課程 入学案内」/福岡県「令和9年度 福岡県立高等学校入学者選抜要項」

たとえば、県境の近くに住んでいて、隣の県の公立通信制のほうが通いやすい場合は、隣の県の要項の出願資格の項を読み、住所の条件があるかを確かめます。引っ越しの予定がある場合は「入学日までに確実な人を含む」のような書き方があるかどうかで扱いが変わるので、その県の教育委員会に問い合わせて確かめます。

迷ったときは、まず住んでいる都道府県の公立を確かめ、それでも通う場所が合わないときに、広域の通信制も含めて候補を広げる順番が分かりやすいです。通信制高校のしくみそのものは通信制高校とはどんな学校?にまとめています。

出願の時期は都道府県でばらばら

公立の通信制高校の出願の時期は、都道府県ごとに違います。令和9年度入試の要項で見ても、12月に入力が始まる都道府県から、3月末まで、また4月に後期の出願を置く都道府県まであり、「通信制だからいつでも入れる」「全日制と同じ時期」とは言えません。

時期が県ごとに違うのは、通信制の募集が、その都道府県の公立高校入試全体の日程の中で決まるからです。全日制の合格発表のあとに通信制の出願を置く県もあれば、通信制を早い時期と遅い時期の2回に分ける県もあります。

都道府県 令和9年度入試の通信制の出願(要項の原文から)
東京都 前期は入力期間が令和8年12月18日〜令和9年2月4日、後期は4月1日・2日
栃木県 2月実施は令和9年1月26日〜2月2日、3月実施は3月12日〜3月19日
沖縄県 一次募集は令和9年2月1日・2月2日
岩手県 令和9年2月12日〜3月26日(休日を除く)
福島県 令和9年2月1日〜3月29日
大阪府 3月3日午後5時まで(面接は3月7日・8日・9日から希望)
和歌山県 令和9年3月3日〜3月31日(土日祝を除く)
神奈川県 定通分割選抜の募集が3月4日・5日
群馬県 令和9年3月4日〜3月25日
滋賀県 一次募集は令和9年3月5日〜3月9日
山梨県 第1期は令和9年3月8日〜11日、第2期は3月24日〜26日
静岡県 令和9年3月17日〜3月26日
京都府 令和9年3月24日〜26日

出典:東京都教育委員会「令和9年度 都立高等学校通信制課程 入学者選抜実施要綱」/大阪府「令和9年度大阪府公立高等学校入学者選抜実施要項」/神奈川県「令和9年度神奈川県公立高等学校の入学者の募集及び選抜実施要領」/栃木県「令和9年度 栃木県立高等学校入学者選抜実施細則」/岩手県「令和9年度 岩手県立高等学校入学者選抜実施要項」/福島県「令和9年度福島県立高等学校入学者選抜実施要綱」/群馬県「令和9年度群馬県公立高等学校入学者選抜実施要項」/山梨県「令和9年度 山梨県公立高等学校 入学者選抜実施要項」/静岡県「令和9年度 静岡県公立高等学校 入学者選抜実施要領」/京都府「令和9年度 京都府公立高等学校入学者選抜要項」/滋賀県「令和9年度 滋賀県立高等学校入学者選抜要項」/和歌山県「令和9年度和歌山県立高等学校入学者選抜(通信制課程)実施要項」/沖縄県「沖縄県立高等学校通信制課程入学者選抜実施要項」

検査の中身も都道府県で違います。都立の通信制は国語・数学・外国語(英語)を総合した学力検査を行い、大阪府の通信制は学力検査を行わず面接で選抜します。表に無い都道府県の日程と検査の中身は、その県の要項で確かめてください。

春の入学だけでなく、秋(10月)入学や後期の募集をしている県もあります。令和8年度の要項では、長野県の10月入学(出願は令和8年8月17日〜8月24日)、青森県の後期入学者選抜(受付は令和8年8月25日〜9月2日)、熊本県の後期(10月入学、出願は令和8年8月26日〜8月28日正午)、鹿児島県の後期(令和8年8月5日〜8月21日正午)などがありました。

出典:長野県「令和8年度長野県立高等学校入学者選抜要綱」/青森県「令和8年度青森県立高等学校(通信制の課程)後期入学者選抜要項」/熊本県「令和8年度 熊本県立高等学校 定時制・通信制 生徒募集」/鹿児島県「令和8年度 鹿児島県公立高等学校入学者選抜実施要綱」

たとえば、沖縄県では令和9年度の一次募集の出願が2月1日・2月2日の2日間だけなので、年が明けてから探し始めると準備の時間がほとんどありません。反対に、京都府は3月下旬が出願なので、全日制の結果を見てから考える時間があります。同じ「公立の通信制」でも、住む県によって、秋のうちに動くべきか、冬に動けば足りるかが変わります。

※都道府県で違います。お住まいの都道府県の要項で確認してください。

日程を確かめたら、出願の期間から逆算して、中学校に調査書を頼む時期と、説明会に行く時期を手帳に書き込みます。中学校の欠席と高校受験の全体の流れは、不登校からの高校受験にまとめています。

本校・キャンパス・年度の変化を確かめる

公立の通信制は学校の数が少ないぶん、本校のほかにキャンパスやサテライト校を置いて、県内の離れた地域から通えるようにしている学校があります。また、学校名や募集の形は、年度によって変わることがあります。

スクーリング(面接指導)は登校して受ける授業なので、どこに登校するかで、通いやすさが大きく変わります。学校の名前だけで「遠い」と決めずに、通う場所まで確かめる価値があります。

要項・学校の資料に書かれていたこと 都道府県
静岡中央高校は中央・東部(三島長陵高校内)・西部(新居高校内)の3キャンパス 静岡県
長野西高校は望月サテライト校を含む 長野県
金沢泉丘高校には七尾サテライト校がある 石川県
杜陵高校は本校と奥州校(水沢商業高校内) 岩手県
水戸南高校は県立下妻第一高校を通信教育連携協力施設としている 茨城県
佐屋・武豊・豊野・御津あおばの各校は、全日制・昼間定時制・通信制を置くフレキシブルハイスクール 愛知県

出典:静岡県「令和9年度 静岡県公立高等学校 入学者選抜実施要領」/岩手県「令和9年度 岩手県立高等学校入学者選抜実施要項」/茨城県「令和7年度茨城県立高等学校第1学年生徒募集定員について」/愛知県立武豊高等学校「通信制課程 学校説明会・個別相談会」

年度による変化の例が、栃木県です。令和9年度の実施細則には、宇都宮清陵高校の通信制課程は令和11(2029)年度から募集を始めると書かれています。数年先に入学を考えている場合は、学校名がそのまま残るとは限りません。

出典:栃木県「令和9年度 栃木県立高等学校入学者選抜実施細則」

たとえば、静岡県の東部に住んでいる場合、学校名は「静岡中央高校」でも、東部キャンパスに通う形がとれます。反対に、広島県の広島みらい創生高校のように、要項の上では「通信制課程」ではなく「フレキシブル課程(定時制・通信制)」として載っている学校もあるので、要項で通信制の欄だけを見ていると見落とすことがあります。

一覧で見つけた学校が、自分の住むところから通えるかどうかは、学校案内の「スクーリングの会場」の欄で確かめます。学校説明会で「どのキャンパスでスクーリングを受けられますか」と聞くのが一番早い確かめ方です。

公立通信制の学費は支援金の仕組みで決まる

公立の通信制高校の授業料は、国の高等学校等就学支援金の仕組みで考えます。授業料が単位ごとに決まる公立の通信制では、支援金は1単位336円(令和8年度の支給限度額)で、都道府県が決める授業料と比べて差があるかどうかが、家の負担を決めます。

就学支援金は全国共通の国の制度ですが、授業料の額は学校の入学案内で確かめます。そのため「公立ならどこの県でも同じ」とは言い切れず、この記事では都道府県ごとの授業料の額は載せていません。授業料のほかに入学料や教材費などがかかる学校もあるので、学校の資料で確かめます。

確かめること どこで確かめるか
授業料(受講料)の額 都道府県の入学案内・学校の募集要項
支援金の額(公立の通信制・単位制) 1単位336円(文部科学省の支給限度額)
入学料・教材費・徴収金 学校案内・通信教育のしおり
スクーリングに通う交通費 通うキャンパスと日数から自分で見積もる

出典:文部科学省「高等学校等就学支援金・新制度における支給限度額」

たとえば、同じ県の中に公立の通信制が2校あっても、通うキャンパスが違えば交通費が変わります。授業料の差よりも、スクーリングに通う回数と距離のほうが、家の負担の差として大きく出ることもあります。

学費の仕組みと、東京都を例にした授業料以外の費用の内訳は、公立の通信制高校はいくらでどう入る?にまとめています。この記事では、学校名と時期を確かめることを先にして、学費は志望校の資料がそろってから並べる順番をおすすめします。

教育委員会と志望校に聞くこと

学校名と日程が分かったら、教育委員会と志望する学校に、要項だけでは分からないことを聞きます。転学や編入学で受け入れるか、これまでの単位をどう扱うかは、志望先の学校(校長)の判断です。ほかの家の例ではなく、その学校の答えを基準にします。

教育委員会(高校入試の担当課)に

「公立の通信制課程の入学者選抜の要項を探しています。来年度の要項はいつ頃出ますか。県外に住んでいる場合の出願資格も教えてください。」

志望する公立通信制の学校に

「来年度の入学を考えている子の親です。学校説明会の日程と、スクーリングを受けられる会場を教えてください。学校案内も送っていただけますか。」

高校に在籍している場合、いまの学校に

「公立の通信制への転学を考えています。いま修得できている単位を確かめたいので、単位修得証明書のことを教えていただけますか。」

聞いた答えは、日付と相手の名前と一緒にメモしておきます。都立の場合、令和8年度は転学が年3回、編入学が年1回の募集で、時期が新入学と違います。ほかの都道府県の転学・編入学の時期も、その県の要項か学校で確かめてください。

公立と私立の通信制を資料で並べる

公立の通信制の学校名と日程は、この記事の表と都道府県の要項でそろいます。ただ、教材費や徴収金、スクーリングの会場と日数、学習の支え方は、学校の資料を取り寄せないと正確には分かりません。まずは無料で手に入るものから並べます。

資料・窓口 費用 分かること
都道府県の教育委員会の入試の要項 無料 公立の通信制の学校名・出願の時期・出願資格
公立通信制の学校案内・募集要項 無料 スクーリングの会場と日数・教材費・説明会
在籍している学校の先生 無料 調査書・単位修得証明書
私立の通信制の資料 無料(請求) 授業料・コースの費用・登校の形

資料をそろえたら、「通う場所」「出願の時期」「1年にかかるお金」「スクーリングの日数」「学習の支え方」を同じ表の行に置くと、公立と私立の違いが同じ物差しで見えてきます。選ぶときに何を比べるかは、通信制高校の選び方で項目ごとにまとめています。

たとえば、住んでいる県の公立が1校で本校が遠い場合は、広域の通信制のキャンパスも候補に入れて、通う時間と費用を並べることになります。反対に、公立のキャンパスが近くにあり、出願の時期にも間に合う場合は、公立の資料だけで決められることもあります。

※都道府県で違います。お住まいの都道府県の要項で確認してください。

※この枠にはプロモーション(アフィリエイト広告)を含みます。

住んでいる県の公立の通信制は、教育委員会の要項と学校案内で無料でそろいます。公立のキャンパスが遠い、出願の時期に間に合わないなどで、私立の広域通信制も同じ表に並べたい場合は、複数校の資料を一度に請求できる無料のサービスがあります。請求する前に、スクーリングの会場が通える範囲にあるかを資料で確かめてください。

通信制高校の資料をまとめて請求する

公立通信制のことを無料で聞ける窓口

公立の通信制の出願や、その前の学びの場のことは、無料の公的な窓口で聞けます。子ども本人からでも、親からでも問い合わせられます。

家の電話
  • 都道府県の教育委員会(高校入試の担当課):公立通信制の要項・出願資格・転学と編入学の募集
  • 志望する公立通信制の学校:説明会・スクーリングの会場・学校案内
  • 在籍している中学校・高校の先生:調査書・単位の相談
  • 教育支援センター(適応指導教室):市区町村の教育委員会が置いている学びの場。利用は無料
  • 24時間子供SOSダイヤル:0120-0-78310(文部科学省。24時間)
  • 子どもの人権110番:0120-007-110(法務省。無料。子どものことで悩む大人もかけられる)
  • 児童相談所相談専用ダイヤル:0120-189-783(こども家庭庁。無料)

要項や出願資格のことなら教育委員会、通う場所や学び方のことなら志望校、調査書や単位のことなら在籍校、夜や休みの日にいま誰かに話したいなら24時間子供SOSダイヤル、という分け方ができます。子の心や体の調子について相談したいことがある場合は、この記事では扱いません。学校医・小児科・スクールカウンセラーへ相談してください。

出典:文部科学省「24時間子供SOSダイヤル」/法務省「子どもの人権110番」/こども家庭庁「関連サービスの相談窓口」

窓口の一覧は相談できるところにもまとめています。


よくある質問

公立の通信制高校は全国に何校ありますか?

この記事では全国の合計の数は出していません。学校の数は年度で変わり、市立の学校を含めるかどうかでも数え方が変わるからです。住んでいる都道府県の公立の通信制を知りたい場合は、都道府県別の一覧の表か、その都道府県の入試の要項の通信制の課程の節を見るのが確かです。

隣の県の公立通信制に出願できますか?

出願できるかは、その県の要項の出願資格で決まります。令和8年度の入学案内では、都立の通信制は、都内に住所か勤務先があること(入学日までに確実な人を含む)が応募資格です。ほかの県の学校を考えている場合は、その県の教育委員会に出願資格を確かめてください。

秋から公立の通信制に入れますか?

秋(10月)入学や後期の募集をしている県があります。令和8年度の要項では、長野県・青森県・熊本県・鹿児島県などに、夏から秋にかけての出願がありました。すべての県で行われているわけではないので、住んでいる県の要項で確かめてください。

公立の通信制の入試は学力検査がありますか?

都道府県で違います。都立の通信制は国語・数学・外国語(英語)を総合した学力検査を行い、大阪府の通信制は学力検査を行わず面接で選抜します。中学校の欠席が多かった場合の調査書の扱いも県や学校で違うので、志望校か中学校の先生に確かめてください。

通信制高校はやめた方がいいですか?

この記事では、通信制がよいか悪いかの判断はしていません。家庭での学習が中心で、レポートの締切を自分で管理する学び方なので、合うかどうかはスクーリングの日数や学習の支え方を学校に聞いてから考えるのが確かです。全日制との卒業資格の違いは、都立の入学案内では「ない」と書かれています。

公立の通信制の学費は1年でいくらですか?

授業料が単位ごとに決まる公立の通信制では、就学支援金が1単位336円(令和8年度)支給されます。授業料の額と、授業料のほかにかかる入学料や教材費などは、学校の入学案内と資料で確かめます。東京都の例での内訳は公立の通信制高校はいくらでどう入る?にまとめています。

今日できることは1つ、住んでいる都道府県の教育委員会のページで今年度の「公立高等学校入学者選抜の実施要項」を開き、通信制の課程の節で学校名と出願の時期を確かめることです。学校名が分かれば、説明会の申し込みと学校案内の取り寄せに進めます。

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この記事を書いた人

不登校のしおり編集部です。不登校にまつわる学校の制度と手続きについて、法令や省庁・自治体の公式資料を原文で確かめ、確認日を添えてまとめています。

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